Korean Venture Capitalist

韓国歴24年日本歴3年 에비스에서 일하고 있는 한국 청년입니다. KoreaUniv, 慶應, 東大/ Colopl&Colopl Next/ Venture Capital/ COYS/ From Seoul, Based in Tokyo/ Trying to enjoy every single moment of life

農業×IT!Agritechの注目スタートアップ!

農業データのニーズ

「農業」ほどデータが必要とされるビジネスもないと思います。降雨量や気温、日光や伝染病、土地の乾燥さ、窒素量、栄養分など、農作物関連データのみならず、農業機械や人材管理、農作物の成長、品質管理、収穫後の在庫管理など、様々なデータの分析と管理が必要です。農作物を直販するためには、市場データまで必要になってくるかもしれません。

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日本と同じく、韓国も農業人口が急速に減りつつ、高齢化が進んでいるため、これまでは農業関連のスタートアップの数自体も少なく、また、若者に注目すらされてこなかったのが事実です。ほとんどの人は今まで農業分野の「データ活用」についてあまり関心がなかったことでしょう。

しかし、農業分野も企画・管理技術さえ十分に工夫すれば、今よりはるかに収益をあげていくことができる分野だと思います。

では、農業データ関連のスタートアップを立ち上げていくためには、どんなアイデアが必要なのでしょう?今日は、世界の農業スタートアップを紹介していきたいと思います。

 

Agritechの主要スタートアップ

農家のためのソーシャルネットワークプラットフォーム、ファーマーズビジネスネットワーク(Farmers Business Network)

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(https://www.farmersbusinessnetwork.com/)

アメリカの農業市場では、すでにモニタリングのための多様なツールが開発され、活用されています。「ファーマーズビジネスネットワーク(Farmers Business Network)」は、様々なツールの機能を一つに統合し、農業に関するデータを蓄積していくことを可能にします。今は、米国内の計数百万エーカーの農耕地のデータや数千人の農家から得た情報を保存して共有するシステムを構築、運用しています。

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クラウドサービスプラットフォームを基盤に構築したビックデータは、種子の情報や肥料価格、耕作地の規模、収穫量など、膨大な情報を保存・処理しています。 そして、農家の人に農作物の管理に必要なノウハウを提供するとともに、資材や金融商品などの共同購買を仲介し収益を上げています。

 
データを活用し、プランニングや管理を手伝ってくれるファームログス(Farmlogs)

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(https://farmlogs.com/)

一年の初めに農業プランを計画するにあたって必要なことは、市場の展望とともに、きたる一年の農作環境の予測であると言えます。天気はどうだろうか、天候の変化が既存の収穫量にどれだけ影響を及ぼすのか、農地の残存窒素量や栄養状態がどうなっているのか、、、農作環境の予測には多くの変数が存在します。

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「ファームログス(FarmLogs)」は、既存のデータに対する分析を通じて、自分が一年間注力すべき項目をあぶり出し、また一年の農作の成果予測を行うことで、農家を支援します。天気や農地の栄養状態、作物の状態などをウェブ、モバイル基盤で把握できることはもちろんのこと、作物の一年間の相場予測まですることで、農家が収益予測を立てることが可能になります。結果、農家が安定収益を得るにあたっての危険要素を把握することができるようになるのです。

 
灌漑施設の「最適な活用」を助ける、クロップエックス(cropx)

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(https://www.cropx.com/)

農作物は環境に敏感に反応します。日差しと温度はもちろん、土壌の様々な成分にも影響されています。農家の大きな悩みの一つは、灌漑(かんがい、土壌の水を管理すること)です。これまでは、灌漑施設を持っていても、土壌に水をどれくらい供給し、どう水分を管理するかを決めるのは、「個人の経験」が判断のベースになっていました。

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「クロップエックス(cropx)」は、灌漑設備の管理分野で新たな価値を創み出し、個人依存だった水分管理を、データに基づいて管理できるようにしたスタートアップです。土壌の水分状態を確認する2~3個のセンサーを設置し、アプリを通じて持続的に土壌の状態を確認することができます。

 
収穫と労働管理を助けるピクトレース(Picktrace)f:id:kongsae12:20161124141102p:plain

(http://www.picktrace.com/ )

 農業は「プロジェクト」と似たようなものです。多様な資産が投入され、一定の期間が経つと結果物が算出されます。ですが、一般的なプロジェクトとは違い、投入された資産や結果の追跡が容易ではありません。広い農地で作業する人たちの日々の成果を評価することは非常に難しいですし、そもそも収穫の過程の記録やデータは存在せず、最終的な結果だけでしか評価を下せません。

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 「ピクトレース(Picktrace)」は農業のプロセスで、収穫や労働力に関するデータの蓄積を可能にします。作業に投入されたトラクターなどの資産や人、活動量を評価するのです。誰が農産物を収穫し、現在どこで作業をしていて、どれぐらいの収穫がされているか、どのように費用が使われたのかが一目でわかるようにしています。

 

ビニールハウス農業管理ソフトウェア、エグリルリスト(agrilyst)

f:id:kongsae12:20161124141053p:plain(https://www.agrilyst.com/)

農業でデータの活用度が最も高い分野はインドア、つまり「ビニールハウス農業」です。施設の中の適切な場所にセンサーを設置し、データを収集することで、気温の変化が農作物にどのような影響を及ぼすかを予測し、データに基づいた管理を提唱してくれるサービスがあったらどんなに便利でしょうか。

f:id:kongsae12:20161124141011p:plain「エグリルリスト(agrilyst)」は上記のような形で、ビニールハウス栽培をデータ管理するサービスを提供しています。農作物に悪影響を及ぼす可能性のある、病気や天気といった外部データの提供はもちろん、施設内の各種センサーと連携したマネジメント・ツールを提供してくれます。また、様々な在庫を管理や、栄養分供給のデータも管理できます。

 

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韓国の高麗大学(Korea University)で国際学を専攻し、慶應大学法学部で交換留学、そして国費留学生として渡日し東京大学大学院で勉強していました。

今はVCの仕事をやっています。起業をお考えの方、投資調達をお考えの方、日韓関係に興味がある方など、気軽に

s-jang@colopl.co.jp

Twitter:@sehong_jang

Instagram:kongsae12

までご連絡ください。フォローお待ちしております!

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韓国のペット業界の注目スタートアップ !

2016年現在、韓国国内のペット関連市場は、約2兆ウォン(約2000億円)規模と推定されています。2010年1兆ウォン(約1000億円)を超えて以来、年平均15%の成長率で、6年間で約2倍の規模に成長したのです。

韓国だけでなく、中国でも、ペット市場は2010年から年平均24%の成長率で、2015年現在、13兆ウォン(約1兆3000億円)規模と評価されています。

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ペット産業の構造

韓国のペット市場は、ペットフード市場(30%)、用品市場(20%)、ペットショップ市場(8%)、診療市場(30%)、サービス市場(10%)で構成されています。特に、韓国では最近「プレミアム用品」の成長振りが目立っています。

ペット市場は成長の可能性が高いとの見解が多いですが、市場の性格がかなり複合的で難しい市場でもあります。

意外と「赤ちゃん向け」市場と似ており、消費者は、価値のあると思う製品やサービスには、惜しみなくお金を支払ってくれる市場です。

すでに多数のスタートアップがこの業界に進出していますが、今後ペットフードはもちろん、用品、サービス、診療サービスなどが結合した多様な製品やサービスが開発されると期待されています。まだまだこれからの市場といえるでしょう。

 

アルファベット(AlphaVET)

韓国のペットフード市場は、従来「ネスレ」や「マス」など、外資系企業が市場のほとんどを占めていましたが、市場どんどん大きくなるにつれ、「CJ」や「プルムウォン」、「サジョ産業」など、韓国系食品会社の進出が加速してきました。

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「アルファベット(AlphaVET)」は栄養学を専攻した獣医師らが設立したスタートアップです。

彼らは自社のペットフードについて、

(1) 国際栄養学基準に従い、有機栽培原料で作られ、

(2) 臨床学的にも検証された「独特な風味」を使用し、

(3) 既存の製品より「吸収率」が高いこと

などを特徴だと宣伝しています。前述のように、大好きなペットに惜しみなくお金を支払ってくれる人が多いので、アルファベットのペットフードはやや高い価格にもかかわらず、非常に人気を集めています。

アルファベットは、ペットの年齢や健康状態を細分化し、特徴に合わせたペットフードを提供しています。今は動物病院を通じた販売に限定しているため、プレミアム市場をターゲットとしているとも言えます。

プレミアム市場での地位を確保した後には、一部の製品については販売チャンネルを多様化することも考慮する必要があるでしょう。中国・台湾進出にも非常に力を注いでいます。

 

ネオパプ(NEOPOP)

「大人」はいつも複数の身分証を持ち歩いています。最近では子供も現在位置や迷子になった時の連絡先がすぐに把握できるようなグッズを身につけることが普通になってきました。

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今やペットは家族の一員なのでしょう。「ネオパプ(NEOPOP)」のサービスは、このようなペット市場のニーズを把握し、従来の首輪を代替する「ペットバンド(Pet band)」というソリューションを提案しています。ペットバンドには、飼い主の住所や連絡先などが表示されます。

現状は単純な機能だけの提供でも市場からの評価を得られています。ただ、今後は競合も参入してくることでしょう。「夜光バンド」や、今後登場すると期待されるペット用の「スマート・バンド」と差別化するための努力も必要となってくるはずです。

 

ドッグ・メート(Dogmate)

ペットを飼っている家庭が感じる大きな悩みのひとつが、家を空ける際のペットのお世話問題です。最近流行っている「ドッグ・テレビ***」も、まだまだ長時間の外出を安心なものにしきれてはいません。

そんな中、「ドッグ・メート(Dogmate)」は、顧客とペットシッターをマッチングしてくれるサービスを提供しています。

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「ドッグ・メート」のサービスは、今はシェアリングプラットフォームを中心に運営していますが、顧客とペットシッターの間でのトラブルが起きる可能性はもちろんではありません。今後はドッグ・メートが直接運営・管理する専門施設で、ペットの世話をするサービスも検討しているそうです。

 

***「ドッグ・テレビ」は子犬が見るTVとして、家にひとりで残されるペットの寂しさを解消するため、2012年アメリカで初めて放送されました。2014年からは韓国でも放送が開始しました。 ペットが気楽に休めるような「休息」、活動を誘導する「刺激」、日常生活の音を出すことにより見知らぬ環境に慣れるように誘導する「露出」の3つのパートで構成されています。

 

ペットルブタケ(ペットをお願いする!)

ペットが成長していく過程では、実に様々なトラブルが起こります。例えば、吠えすぎたり、過度に攻撃性を見せたり、モノを食いちぎったり、排便に困ったり。

ペットの教育は大きな課題といえます。一方で飼い主にとってはペットとのお出かけが一番の楽しみ。お行儀のいいペットにしつけたいというニーズは非常に大きいと言えます。

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「ペットルブタケ (ペットをお願いする!)」はこのようなペットのために、1日15万ウォン(標準価格基準、約1万5千円)で、ペットのしつけサービスを提供しています。また、飼い主を助ける「お出迎えサービス」など、関連業務も代行サービスも提供しています。

 

ペッツビ(petsbe)

「ペッツビ(petsbe)」は、様々なペット用品を販売する「総合ショッピングモール」です。 犬や猫のペットフードから、お風呂・美容用品、アクセサリーなど様々な製品を販売しています。

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ペッツビは、事業初期には、サブスクリプション方式でサービスを提供していました。

現在はオンラインで「総合ショッピングモール」を運営しています。一方でオフラインではペットの教育や訓練、診療、美容などの多様な事業を展開しています。

 

 

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韓国の高麗大学(Korea University)で国際学を専攻し、慶應大学法学部で交換留学、そして国費留学生として渡日し東京大学大学院で勉強していました。

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注目のチャットボット業界!その現状と未来は?

チャットボット(chatbot)とは?

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 最近、人工知能(AI)を基盤に相手と「対話」しながら、相手のニーズを解決してくれる「チャットボット」が非常に注目を浴びています。

現在、グーグル、フェイスブックマイクロソフト、テレグラムをはじめ、韓国でも、ネイバーやダウムなどの大手IT企業がチャットボットを「商用化」するため、巨額の投資を進めています。

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今年3月、マイクロソフトが開発したチャットボット「テイ(Tay)」は、わずか24時間で、約9万6千件のツイートを更新し、フォロワーを11万人集めたことで注目を集めました。

しかし、幸先のいいスタートを切ったものの、18歳~24歳のユーザーに特化したサービスだった「テイ」は残念ながらもこの年齢層特有の「いたずら」を考慮しきれなかったことで出鼻をくじかれてしまいました。

ユーザーたちが「テイ」にホロコースト、9.11テロ、人種差別などについて質問をした結果、「テイ」が相次いで下記のような発言をしてしまい、結果、24時間後にサービスが中断されてしまいました。

 

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一方で、ある程度の規則が定められたチャットを通じた予約サービスは、すでに一般的に使われています。

例えば、ドイツなどで商用化された「ワッツアップ・タクシー(WhatsApp Taxi)」ですと、別途のアプリをダウンロードする必要なく、チャットで簡単にタクシーを呼べます。現在位置を送信し、「ワッツアップ・タクシー」の質問に答えるだけで完了という簡易さが人気を集めています。

vimeo.com

 

チャットボットの進化・普及がもたらす変化とは?

チャットボットの成長による長期的な「破壊力」は非常に大きいと予想されます。

まずは、

グーグルやネイバーのメインサービスである「検索」を、メッセンジャーに置き換えることになり、メッセンジャーを中心に市場が再編される可能性が有るという見解があります。今後、人々は検索エンジンを通じて必要な情報を「検索」するのではなく、メッセンジャーを通じて「質問」する形で必要な情報を得ることになるとの展望です。

実際こうなってしまえば、「検索エンジン」は、メッセンジャーでの質問を通じて得られなかった内容に関してのみ使われるようになると考えられ、その地位が大きく失墜する可能性もあります。かつて、グーグルが登場した際に、検索するという言葉の代わりに「クグる、Googling」という言葉が生まれたように、本格的なチャットボットの成功モデルの登場によって「クグる」を代替する言葉が登場してもおかしくはありません。

それだけでなく、

すでに市場に登場したり、これから登場すると予想される多くのアプリケーションが、「メッセンジャーアプリ」に統合される可能性もあります。

今は、旅行に行くために旅行アプリで航空便を予約したり、様々なショッピングアプリで買い物をしたり、通信会社のアプリでオプションサービスを申し込んだり、ソーシャルアプリで買った割引クーポンで美容院を予約したりしていますが、これからはこの全てのサービスが「メッセンジャー」一つで完結することになるかもしれません。

 

チャットボットの主要スタートアップ

<メッセンジャー>

キック(Kik)とウィチャット(WeChat) 

 

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北米の若者が主に使っているメッセンジャーアプリの「キック(Kik)」は化粧品会社のセフォラ(Sepora)、ファッションブランドのH&Mなどの16社と協業し、ボットショップ(Bot Shop)をリリースしました。

ボットショップに入店した会社とチャットをするためには、メッセンジャー内で直接ボットショップのメニューを選択し、チャットしたい会社を選ぶか、メッセンジャーの一番上に固定されているキック・ウィンドウで「@」を入力し、出てくる会社名を入力するだけ。

キックは、ボットショップを今後の核となるサービスと認識しているようです。キックのホームページでは、メッセンジャーにボットを作ることをさも当たり前のことのようにおススメし、作り方を詳細に紹介しています。

しかし、現在チャットボットビジネスでの先駆者は、中国のWeChatといえるでしょう。

中国のチャットアプリ「WeChat」を通じて、中国の消費者は、すでに買い物から航空チケット、映画、ホテル、病院の予約まで行っています。

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以前はオペレータがチャット上での質問に対応する形でしたが、現在Wechatは、蓄積したデータベースを基盤に、自動応答の割合を高めていると発表しています。

 

<ショッピング>

メジ(Mezi)とオペレーター(Operator)

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「メジ(Mezi)」は、ショッピングのチャットボットサービスを提供しています。メジのアプリは現在、旅行、ファッション、電化製品、プレゼントなどの色んなカテゴリーを有しています。メジの競合である「オペレーター(Operator)」の場合は、会員登録の段階からチャットを通じて情報を入力していきます。

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サービス内容はどちらも似ています。会員登録が完了した後、探しているアイテムについてチャットを投げると、予算などを聞く「質問」が繰り出されます。答えを入力すると、自分が選択したオプションにより、候補アイテムをおススメしてくれるシステムです。

 

<スケジューラ>

エクスドットアイ(x.ai) 

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また、ベータサービスがリリースされている「エクスドットアイ(x.ai)」は、グーグル、アウトルックなどのカレンダー情報を活用したスケジューラアプリです。

ユーザーが行うのは自分が使っているカレンダーアプリを選択するだけ。以降は、エクスドットアイがメールなどの情報を確認し、スケジュールを自動入力してくれます。韓国ですとKonoLabsの「コノ(kono)」がエクスドットアイと似たようなサービスを提供しています。 メールでのやりとりにCCで「エクスドットアイ」を加えるだけで、エクスドットアイがメールをやり取りする双方のスケジュールを確認したり、ミーティング場所を提案したりしてくれるのです。

 

チャットボットの限界

しかし、残念ながら、スケジューラやショッピングのチャットボットサービスは、まだまだリアルタイム性が担保されているとは言いがたい状況です。。その理由は、人間がボットを演じてサービス提供している場合が多いからです。そのため現行では、

チャット「ボット」というよりは、検索「代行」アプリに近いとも言えます。

ブルームバーグ通信の記事による (https://www.bloomberg.com/news/articles/2016-04-18/the-humans-hiding-behind-the-chatbotsを参照)と、エクスドットアイのサービスは、まだ人工知能が処理した結果を「人工知能トレーナー(つまり、人間)」が再確認し、処理するレベルだと言われています。実際に「人工知能トレーナー」として勤務した人々によりますと、メールを確認する業務は事実上、「人」によって処理されていると明らかにされています。

チャットボットのほとんどのスタートアップは、中国のWechatのように、まずMVP(Minimum Viable Product)でサービスをリリースし、データの累積や追加的な投資を通じて、本格的な人工知能モデルに「変換」するとの戦略をもって動いているのです。

 

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韓国の男性ビューティー・ファッション業界の注目スタートアップ !

男性ビューティー・ファッション市場はそれぞれ1兆ウォン(約1000億)、7兆ウォン(約7000億)規模の市場です。 大きな市場に見えますが、日本と同様に、韓国でも今まで男性はファッションやビューティーにあまり興味がない存在として認識されていて、市場の注目を浴びることもほとんどありませんでした。

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韓国の人気アイドル「EXO」

しかし、最近は韓国国内市場を中心に男性ビューティー・ファッション市場が急成長しており、多くのスタートアップが登場し、様々なサービスがリリースされています。

では、そもそも男性はビューティー・ファッション市場でどういう位置付けなのでしょうか?

ビューティー市場では、男性はまず「怠け者」として認識されています。 洗顔から始め、基礎化粧、ポイントメイク、そしてファッションに至るまで、色々考え悩みながら毎朝長い時間を使う女性と違い、男性は自身を飾ることに多くの時間を使いません。

 

ほとんどの女性は、「化粧」をすることが当たり前で、自分の肌に非常に強い関心を持っています。一方で、ほとんどの男性は、「化粧」に興味がなく、自分の肌にもあまり関心を持ちません。ファッション市場に関しましても、その傾向は見られます。実際に、男性がショッピングにかける時間は女性よりはるかに短い。

 

男性ビューティー・ファッションスタートアップは、このように「美容に興味がなく」、「ショッピング」に慣れていない「男性」に、選ばれなければなりません。 そのため、求められるのは「単純」であることであり、「簡単」であること。これこそが男性ビューティー・ファッションスタートアップにおいて一番大事なテーマとなります。

 

 

スワッガー(SWAGGER)

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(http://swagger.kr/)

 

スワッガー(SWAGGER)は、まさに「簡単に」と「男前を作れる」という二つのコンセプトに立脚しています。 ヘアワックス、顔用オールインワンローション、香水、シャワージェルなどヘア、フェイス、ボディーケアの分野で、「手軽で機能的」な10種あまりの製品を提供しています。

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その中でスワッガーが、従来の男性化粧品との違いを見出したのは成分等の機能面ではありません。「簡単に」と「男前を作れる」というコンセプトのブランディングこそがスワッガーの付加価値なのです。他社との差別化に成功し、注目を浴びたのは「見せ方」の違いと言えるでしょう。

スワッガーは最近、中国などの海外市場の進出のために、積極的に動いています。

韓国国内とは違い、海外の男性ビューティー市場はその成長力が潜在的なままである一方、日本では、韓国に負けないぐらい男性の美意識が高まってきています。近々日本の男性ビューティー市場にもブームが起こる日も近いと言えるでしょう。

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一方、ビューティー市場とは異なり、人の「個性」が強く反映されるファッション市場では、製品を「単純化」することにはあまり意味がありません。そのため、

男性ファッション市場のスタートアップは「ファッション選択にかける時間の短縮」に力を入れています。例えば、上着とズボン、そしていくつかのアクセサリーを「パッケージ化」して提供することが現在のトレンドです。

 

マップシー(MAPSSI)

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(http://www.mapssi.com/)

 

韓国のスタートアップのマップシー(MAPSSI)は「メンズウェアのプラットフォーム」を目指しています。ユーザーは、マップシーを通じて、パッケージ化された一揃えの服の中で自分の好きなトータルコーデを選んでそのまま購入したり、カウンセラーとの相談を通じてレコメンドに基づいた服を買います。

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もちろん、ファッション選択は映画のように個人の好みだけで行われるものではありません。ユーザーの職業など、様々な要素によって、買うべき服が変わってくるものです。なので、今のように個人の「好み」を収集し、その情報に基づきファッション商品をレコメンドする方式は、まだ不十分なところもあります。

今後個人情報による分析とともに、多くの変数や情報を用いてレコメンド機能を強化していけたら、ファッション業界の「ネットフリックス」に成長できるかもしれません。

 

ストライプス(STRIPES)

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(https://stripes.co.kr/)

 

ストライプス(STRIPES)は「スーツコンサルティング」サービスです。今は特にシャツに特化したサービスを提供しています。 ストライプスは「スタイルの専門家」を派遣し、お客様のスーツ選びをを手伝います。 社会人の場合、会社近くのカフェでスタイリストと相談し、寸法を測ってもらい、シャツやスーツ、コートなどをオーダメイドで提供するシステムを備えています。

 

 

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自分の体に本当によく合うシャツを一着を作るためには正確な寸法が必須です。寸法をリアルタイムで入力すると、ストライプスDBにすべての情報が保存され、そのデータは個人ページで閲覧できるようになります。

このように体系化されたツールこそが、ストライプスが1:1の「個人適合型サービス」を提供できる原動力と言えます。コンサルティングとスーツのECサービスで、安定的に成長している注目のファッションITのスタートアップです。

 

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このブログでは、韓国のスタートアップエコシステムに関してどんどん情報発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

質問など常時承ります!韓国のスタートアップ情報など、聞きたいことがありましたら、なんでも聞いてください!お待ちしてまーす!

 

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韓国のスタートアップのエコシステム!

 

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グーグルが韓国のスタートアップのエコシステムを支援するために、昨年アジア初で「キャンパス・ソウル」を開設しました。

「なぜ日本ではなく韓国なのか?」といった韓国記者の質問に、グーグルの関係者は「日本のスタートアップ業界の熱気が、まだイマイチだから」と答えました。

日本は法律・規制など、スタートアップに対して非常に厳しい国です(韓国もそうですが)。自家用車を持ってタクシー営業をする「ウーバーX」も許可されなかったですし、全世界にブームを起こした「Fintech」が市民権を得たのも最近の話です。

 

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韓国人の自分がVCの仕事を始めた以来、韓国の知人と日本のスタートアップ業界に関する話をすることが多くなりました。韓国のいわゆる「エリート」や、優秀な学生は、常に日本の最新ニュースをチェックしています。

やっぱり多くの韓国人が、日本に対しての情報感度が高い。

しかし一方で、彼らの話だと、全世界的のスタートアップブームに対し、日本のスタートアップ熱はまだまだという認識のようです。

たいていの韓国人は、日本を「大企業の国」と認識しています。 確かに、日本はまだまだトヨタソニーキヤノンのような大企業が幅を利かせている国であり、韓国に比べると、大学生の就職率も悪くない。他国から見たときに羨ましがられるような環境だからこそ、韓国のような起業ブームが巻き起こっていないのかもしれません。

一方で嬉しいことに、日本でも韓国のスタートアップ業界に興味を持っている人は一定数いるようです。「韓国にはどんなスタートアップがある?」とよく聞かれます。

アメリカや日本国内の最新情報には非常に詳しい彼らですら、

「韓国情報がほしいけどあまりなくて残念」

という発言をしています。確かに、日本で韓国のスタートアップ業界に関する情報を目にする機会はあまりないと思います。韓国のスタートアップ業界は非常に盛り上がっていて、かつ、注目すべき成果を出しているにもかかわらず、日本で韓国関連情報を見つけるのは難しい。

そこで、私がその役目を担いたいと考え、自分で韓国のスタートアップ業界に関するニュースや最新情報を発信してみようと思いました。

以下の資料は、EC、IoT、コンテンツなどの様々分野で、10億ウォン(約1億円)以上の投資を受けた主要スタートアップを集めたものです。

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f:id:kongsae12:20161028160445j:plain(http://startupall.kr/map)

 

まだスタートアップの「聖地」であるアメリカのシリコンバレーや、急激に成長している中国、スタートアップ強国のイスラエルと比べるとヒヨっ子市場ではありますが、韓国では他のどの国に比べても負けないぐらいスタートアップが登場し、成長しています。

 

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最近、韓国のスタートアップに興味を持っている日本企業も増えています。KDDIも自社ベンチャー協力プログラムの「無限ラボ」に、韓国企業を選定するとの計画を発表しました。 KDDIは、韓国のスタートアップに注目する理由として、

 ① モバイル環境と技術的な強み

 ② 韓国人は留学経験や海外勤務経験がある人が多く、グローバルマインド豊富

 ③ 日本と非常に似ていて、協力のハーモニーがいいこと。

を挙げました。

 

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時価総額5兆ウォン(約5000億円)と評価され、日本ソフトバンクから1兆ウォン(約1000億)の投資を受けた「クーパン」など、少なくないスタートアップが日本から投資を受けています。

 

昨年シリコンバレーから330億ウォン(約33億円約)規模の投資を受けた「ミミボックス」や、米セコイア・キャピタルから投資を受けた「デイリーホテル」など、韓国にはEC業界の有望な企業が多数あります。

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ベイン・キャピタルから180億ウォン(約18億円)の投資を受けた「SOCAR」も注目の企業です。 韓国国内より、世界市場で多くの注目を浴びているカメラアプリの「レトリカ」は、全世界で2億5000万を超えるダウンロード数を記録しました。

 

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「レトリカ」を製作した「ベンティケーキ」もアメリカで70億ウォンの調達をしました。「モルディブ」というカメラアプリで有名な「ゼリーバス」も、6000万を超えるダウンロード数を記録しています。

 

このように、

韓国で人気のスタートアップは、B2BよりB2Cの会社が圧倒的に多いです。また、高度な技術力に立脚するスタートアップよりは、サービス業を中心とする、例えばデリバリーアプリのようなスタートアップが多いです。

海外から注目されているハードウェア・スタートアップは少ないというのが現状ではあるものの、B2Cスタートアップに関しては世界でも一定の地位を確立しているのです。

 

このブログでは、韓国のスタートアップエコシステムに関してどんどん情報発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

質問など常時承ります!韓国のスタートアップ情報など、聞きたいことがありましたら、なんでも聞いてください!お待ちしてまーす!

 

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韓国の高麗大学(Korea University)で国際学を専攻し、慶應大学法学部で交換留学、そして国費留学生として渡日し東京大学大学院で勉強していました。

今はVCの仕事をやっています。起業をお考えの方、投資調達をお考えの方、日韓関係に興味がある方など、気軽に

s-jang@colopl.co.jp

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までご連絡ください。フォローお待ちしております!

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2016 アメリカの有望スタートアップ(1)

こんにちは!セホンです!

2015年は「スタートアップの年」といえるくらい、多くのベンチャー企業が世の中に出てきました。 IT分野で様々なサービスやアプリがリリースされました。特に、UberやSlackのようなオンラインサービスが大規模の投資を受けて急成長しました。

スタートアップの中心地、シリコンバレーでは現在どのようなスタートアップが注目されているでしょうか? 特に、スタートアップの一番近くにいるベンチャー投資家らはどのような展望をもっているでしょうか?アメリカのInc.comは、新たなブームを起こすスタートアップ52社のリストを発表しました。 これはInc.comが、B2B、B2C、ビックデータなどシリコンバレーの色んな分野のスタートアップを分析・選定した結果を整理した資料です。それでは、みなさんに簡単にご紹介させていただきます!

 

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1. Vulcun: e-スポーツ仮想リーグ

  • ファンディング金額: $13,300,000
  • 事業内容: ビデオゲーム(e-スポーツ)仮想リーグ、バッティングサービス

「e-スポーツ」が若者の間で浮上しています。 一般のスポーツ試合の中継(米国のスーパーボール)決勝戦の入場客数を凌ぐ人たちがリーグ・オブ・レジェンドLOL)やカウンターストライクトーナメントの決勝戦を視聴するほど、e-スポーツは一つの文化として定着しています。 Vulcunはこのようなトレンドに基づき、e-スポーツユーザーがゲームアイテムを取引できるようにして収益を創出しています。

https://streamlabs.com/

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2. Confluent: オープンソースソフトウェア系の新興強者

  • ファンディング金額: $30,900,000
  • 事業内容: コンピュータ間のメッセージ伝送オープンソースプロジェクトである「Kafka」の商業用バージョン

Kafkaの開発チームはLinkedInから出てKafkaをもとに作ったオープンコア会社であるConfluentを設立しました。 ConfluentはDockerとMongoDBとともにオープンソース企業の次世代のリーダーとして成長しています。 データのストリーミングサービス系のリーダーであるKafkaを開発したチームが当該サービスを企業向けに商業化しました。

http://www.confluent.io/

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3. VarageSale: オンライン中古市場プラットホーム

VarageSaleは、既存のオフラインでの個人間の取引をオンライン上に移して低価格の物品を簡単に購買できるようにするサービスです。VarageSaleのアプリは”面白くて、早くて、魅力的”です。 また、VarageSaleの信頼性のあるコミュニティは、ユーザーが安全にモノを売り買いできるようにして、オンラインでお互いにコミュニケーションがとれる手段として使われています。

https://www.varagesale.com/

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4. Branch Metrics: ウェブ(web)をモバイル・アプリ(app)に

  • ファンディング金額:$18,050,000
  • 事業内容: ハイパーリンクを通じ、モバイルアプリケーションに容易に接近できるようにするソフトウェア

Branchは既にモバイルエコシステムに定着し、多くのモバイルスタートアップの成長基盤になっています。

https://branch.io/

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5. Namely: とても使いやすいHR管理ソフトウェア

  • ファンディング金額: $77,800,000
  • 事業内容:「オールインワン」HR管理サービス

人事管理ソフトウェア(賃金台帳、手当計算、人材管理)は長い間、「必要悪」として位置付けられていました。 しかし直感的なNamelyのサービスは、人事管理プログラムを非常に使いやすくしています。

https://www.namely.com/

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f:id:kongsae12:20161019105904p:plain

6. Datadog: 開発者たちの「チート」のようなサービス

  • ファンディング金額: $53,400,000
  • 事業内容:開発者やIT関係者らが自分の全てのアプリとクラウドデータを一カ所でモニタリングすることのできるサービス

開発者向けの、「チート」のようなサービスとの評判です。 企業のクラウドインフラのモニタリングの仕方を変えています。 最近浮上しているAirbnbやZendeskのような企業のほかにHPのような大手企業もDatadogのサービスを使用しています。 優れた視覚化と、数百サービスの統合化で急成長している企業です。

https://www.datadoghq.com/

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7. EverString: ビッグデータ利用の売上高の見通しサービス

  • ファンディング金額: $78,700,000
  • 事業内容:ビックデーターを利用し、売上高の見通し計算を手伝ってくれるサービス

SaaSクラウドコンピューティング」会社であるEverStringは、B2B販売にデータ情報学を組み合わせた分野の先頭に立っています。 多くの企業の販売効率と成果を劇的に高めています。 EverStringはデータ情報学分野の先駆者であるVincent Yangが率いる優れたチームを保有しています。

http://www.everstring.com/

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8. Juicero: ジュースの「未来」

  • ファンディング金額:$90,000,000
  • 事業内容: スマートジュースメーカーサービス

約3~4トンの圧力で搾汁できる搾り器と、ジュースの原料が盛り込まれたパックを提供する事業を展開しています。この搾り器は、スマートフォンと連動、アプリを通じてパックを購入したり、賞味期限も管理できます。また、飲んだ内訳まで記録することができます。

https://www.juicero.com/

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9. Highfive: 安くて簡単な画像会議

  • ファンディング金額:$45,400,000
  • 事業内容: 企業用画像会議サービス

Googleから出た優れた創業メンバーが設立した会社で、「モバイル時代」「クラウド時代」に合わせ、最も簡単で安価な画像会議システムを作っています。

https://highfive.com/

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10. Mic Networks: ミレニアム世代のCNN

  • ファンディング金額: $32,000,000
  • 事業内容: ミレニアム世代のオーダーメード型ニュースサイト

Micはミレニアム世代のためのCNNです。Micはスタートアップとしてはかなり注目すべき成果を達成しました。 2千万人のコムスコオ(ComScore)のPVを持っていて、@Potusとインタビューの、民主党大統領候補ディベートの共同司会、NPRニュース編集局長を本社の編集局長に迎え入れるなどの注目の成果もあります。

https://mic.com/

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11. Laurel and Wolf: オンラインインテリアデザイン

e-commerce市場に合わせ、インテリアデザイン専門のオンラインマーケットを作っています。

https://www.laurelandwolf.com/

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12. Segment: 急成長中のアナリティクス企業

  • ファンディング金額:$44,600,000
  • 事業内容: すべてのカスタム情報を一カ所に集め、アナリティクスやマーケティング自動化、データベースアプリケーションを利用して分析できるサービス

Segmentは最も急速に成長しているSaaS企業の一つです。 シリコンバレーの急成長企業のアナリティクス分野に使われ、名声を大きく高めました。 Segmentは、顧客情報を集めてすべての種類のアナリティクスツールに連動させ、一つのAPIを提供しています。

https://segment.com/

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13. Looker:  ビジネスパーソンたちのためのセルフ・サービス(self-service)ビックデータープラットフォーム

  • ファンディング金額:$48,000,000
  • 事業内容: データ分析家とビジネスパーソンが、互いにデータを簡単に共有し、分析できるようにするサービス

Lookerは「従来の伝統的なBI(ビジネスインテリジェンス)/ 視覚化ツール」と、「BirstdとTableauのようなもう少し強力なツール」の間にあります。 Lookerはシリコンバレーの企業の間で最も愛されているデータ処理ツールとして位置づけられています。 ビジネスインテリジェンス / 視覚化市場はとても大きく、Lookerは早いスピードでシェアを獲得しています。

https://looker.com/

 

*イメージは各社ホームページからもってきました。

 

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韓国の高麗大学(Korea University)で国際学を専攻し、慶應大学法学部で交換留学、そして国費留学生として渡日し東京大学大学院で勉強していました。

今はVCの仕事をやっています。起業をお考えの方、投資調達をお考えの方、日韓関係に興味がある方など、気軽に

s-jang@colopl.co.jp

Twitter:@sehong_jang

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Nutanix(ニュータニックス)

 

 

Points

  • 上場初日130%以上暴騰。時価総額は50億ドルに。
  • HCIの市場規模15億ドル。毎年急激に成長中でその中52%のシェアを獲得。
  • 日本でも順調に成長している領域。発展可能性高。

 

Summary

Nutanix(ニュータニックス)「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」と呼ばれる仮想化基盤市場をリードする振興ベンダーである。2009年に設立され、2011年末に初製品を公開した以来IT業界の「ユニコーン」と呼ばれ、シリコンバレーで最もスピーディーに発展している企業として注目され成長を続けていた。急成長の理由としては、コンピューティングと仮想化、ストレージを統合したソリューションといったNutanix独自の拡張性が、柔軟性を重視するクラウド環境と「最適の相性」だからである。今現在は市場の約52%のシェアを占めており、将来的な成長も確実視されている。    

 

 

Nutanixは9ヶ月前にIPOのため企業情報を先行公開した。そして、2016年9月30日にNASDAQに公開され、株式市場に旋風を巻き起こした。9月29日にラウンドA株式を1487万株発行、株価は16ドルと発表していた。先月30日、Nutanixの株価は26.5ドルでスタートし、一時は39.4ドルまでつりあがった。公開日の終値は131%増の37ドルであり、時価総額は約50億ドルに到達した。非公開起業時のNutanixの評価額は20億ドル程度と推定されていた。

 

これは2016年IT業界において一番大規模なIPOであり、IT業界が回復していることを示しているとの専門家の見解が多数出ている。しかし一方では、まだ十分な「成果」を出していない中、この会社のバリュエーションは「過大評価」されているとの指摘もあり、過熱した市場でのNutanixへの投資は大きいリスクがあるのではないかという見解も少なくない。アメリカでは最近、ツイッターを含めたスタートアップ企業のバリュエーションが急激に崩れかねないという分析が多く出ている。

 

Market and Competitors  

 

 

 

HCIの市場規模は2016年現在15億ドルで、毎年順調に伸びている。Nutanixの急激な成長とともに、多くのITベンダーがハイパーコンバージド市場の拡大に刺激されていた。近年続々と大型ITベンダーが市場に参入している。

 

  

 

既存の競合会社であったVMwareの他にも、EMCを始め、CiscoOracle、HPEなどがハイパーコンバージドシステムを発売し、市場競争が一層激しくなっている。これに加え、DellLenovoもNutanixからソフトウェアの供給を受け、ハイパーコンボージド市場に参加した。

 

VC Funding - Pre-IPO Funding Rounds

Nutanixは2011年からIPOまで、7回にわたり10社から3億4000万ドルを調達した。IPO前のNutanixは、

  • 最大ラウンドは1億4000万ドル
  • 中央値は2500万ドル
  • 平均は4850万ドル

という特徴があった。Pre-IPOの詳しいFunding情報は、http://listings.findthecompany.com/l/20279770/Nutanix-Inc-in-San-Jose-CA?utm_source=viz&amp;utm_medium=viz.referral&amp;utm_campaign=viz.ref.1662&amp;utm_viz_id=iKSPwbGHa2p&amp;utm_pubreferrer=www.investopedia.com%2Fnews%2Fwhat-nutanix-ipo-means-tech-ntnx-csco%2F

を参照。

 

Conclusion - How About Japan?

Nutanixは現在は80カ国に2600社を超える顧客を持っており、日本法人も置いている。グローバルでの売上は前四半期比で25%増、前年度比では100%以上(2倍以上)という恐ろしい成長スピードだが、日本法人単独の業績は公表していない。日本のハイパーコンバージドインフラストラクチャの主要ベンダーはNutanix、SimpliVity、VMwareの3社で、全部米国企業である。

 

2016年の国内HCI市場は、前年比11.0%増加した480億6800万円と予測されている。2015年~2020年の年間平均成長率10.0%、2020年の市場規模を698億9,600万円と予測されており、日本でもマーケットの拡大が確実視される。 

  

日本でも大手企業におけるプライベートクラウドの構築をはじめとする仮想基盤の拡張、クラウドサービスプロバイダーでの導入拡大、中堅中小企業へのサーバ仮想化の浸透などによって、非常に成長している領域といえる。国内のサーバ仮想化を実施している企業のうち、サーバ仮想化のみを実施している企業が42.6%にとどまり、それ以外はクライアントやネットワーク、ストレージの領域に対しても仮想化を実施している。この結果から、仮想化をITインフラ全体に適用していく需要が高まっているといえよう。

 

 

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韓国の高麗大学(Korea University)で国際学を専攻し、慶應大学法学部で交換留学、そして国費留学生として渡日し東京大学大学院で勉強していました。

今はVCの仕事をやっています。起業をお考えの方、投資調達をお考えの方、日韓関係に興味がある方など、気軽に

s-jang@colopl.co.jp

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